2022.02.11
2021年、63年ぶりに誕生石が追加になりました。
毎月誕生石について紹介させていただいていますが、今回は新しく増えた誕生石たちについて紹介します。
追加された誕生石は、下記になります。
2月:クリソベリルキャッツアイ
3月:アイオライト、ブラッドストーン
4月:モルガナイト
6月:アレキサンドライト
7月:スフェーン
8月:スピネル
9月:クンツァイト
12月:ジルコン、タンザナイト
クリソベリルというジュエリー自体がとても希少なもので、キャッツアイの名前を関するクリソベリルは更に希少なものです。
年間算出されるクリソベリルキャッツアイは、世界で1000カラットあれば良い方で、10大貴石にも数えられる貴重なジュエリーです。
蜂蜜のような優しい色合いと透明感に、繊維状の結晶が丁寧に並んでいるのが特徴で、筋状の光の反射が、まるで猫の目のような形に見えます。
キャッツアイという名前はこのような特有の輝き方が由来します。
落ち着いた色合いから和の雰囲気にもよく合い、硬度も硬めで幅広い年齢層に支持されるジュエリーです。石言葉は「慈愛」。
アイオライトは古代の海賊たちがお守りとして多用していたことから、海のサファイアという異名を持ちます。そのような逸話から、人生の羅針盤とも呼ばれています。アイオライト自身は落ち着いた濃い青色ですが、とても強い多色性を持ち、日光が当たると緑や黄の輝きを発します。同系統の色のジュエリーにタンザナイトがありますが、アイオライトはタンザナイトと比べると、処理をしない方が美しいものが多いです。石言葉は「誠実」。
ブラッドストーンは、深い緑色に赤い筋の模様が入ったジュエリーです。赤い筋が血液を連想させることから、名付けにも用いられています。持っているだけで血液の循環がよくなるという言い伝えがあるので、安産祈願や健康祈願にも用いられることがあります。
構造は緑色で不透明な水晶がベースとなっており、石に走る赤い筋は、酸化鉄が由来します。
別名にヘリオトロープ(太陽を呼び戻す石)という名があり、古代ローマでは雨を止ませたり日食を引き起こすなど、強力な神秘の石として扱われていました。石言葉は「勇気」。
モルガナイトは、柔らかいピンクやオレンジといったカラーリングが多い優しい発色のジュエリーです。ベリル鉱物グループに属し、ピンクベリルやピンクアクアマリンと呼ばれるものもモルガナイトです。
基本的に透明度が高いため、ローズクォーツのような同系統の色をした水晶系ととても似ていますが、エメラルドやアクアマリンの仲間です。
生産量が少ないジュエリーかつ、昨今人気のジュエリーの一つです。石言葉は「女性らしさ」。
アレキサンドライトは、朝と夜でそれぞれ違う色の輝きを見せるジュエリーです。昼は緑色の輝きから「昼のエメラルド」、夜は赤色の輝きから「夜のルビー」と呼ばれます。
このような輝き方をすることから、軍服に緑と赤を取り入れていたロシアでは別名「皇帝の宝石」と呼ばれ愛されています。
また、結婚45周年の石として、贈り物にも最適です。石言葉は「秘めた想い」。
スフェーンという名前に馴染みが少ない方もいらっしゃると思います。ここ数年で知名度が上がってきた宝石界の新星といっても良いジュエリーです。緑・黄系の明るい色合いが人気です。
スフェーンはくさび形の結晶をしていることから、ギリシャ語でくさびを意味するスフェーンと名付けられました。成分にチタンを含むため、チタナイトとも呼ばれます。
スフェーンは世界的に見て新しく、希少なジュエリーです。光の分散による輝きは、ダイヤモンドを上回ります。しかし、スフェーンがダイヤモンドに勝る輝きを手に入れるためには、腕利きの職人による研磨が必要なので、華やかに輝く上質なものを見つけるのは難しく価値が高いです。石言葉は「永久不変」。
スピネルは赤や青といった様々な色があるジュエリーですが、本来は無色透明。含まれる成分によって異なる色が現れます。これはルビーやサファイヤの属するコランダムグループの特徴ととても似ているため見分けるのが難しく、一時期は色のついたスピネルはコランダムグループのジュエリーとして扱われていました。
どれぐらい似ているかと言うと、過去の王族たちが持っていた一部のルビーなどの宝石も実はスピネルだったとまで言われているほどです。そのため、歴史的な記述はほぼないと言われており、近代になって、科学的なアプローチからスピネルであると定義された珍しい経緯を持ちます。レッドスピネルはルビーと異なり単屈折の性質を持つので、ルビーよりも混じりけのない濃い輝きを持ちます。石言葉は「ポジティブ」。
クンツァイトは上品なピンク・紫系のジュエリーです。
1902年に発見され、ティファニーの鑑定士・クンツ博士にちなんでクンツァイトという名付けられました。
落ち着いた色合いで白熱光の下で優雅かつ繊細な輝きを放つことからクンツァイトは「夕べの宝石」と呼ばれます。
ピンク色がメジャーなクンツァイトは、分類的にはスポジュミン属に属し、緑系の希少石であるヒデナイトに近いジュエリーと言われています。緑や黄のクンツァイトも存在しますが、どれもとても希少で、価値の高いものとなっています。石言葉は「無償の愛」。
タンザナイトについては、過去の記事で紹介していますので、そちらを読んでみてください。
ジルコンは、一般的に人工石のキュービックジルコニアと混同されがちですが、れっきとした天然ジュエリーです。
ジルコン自体は世界最古の鉱物と呼ばれています。
一見ダイヤモンドと似ており、代替品としても扱われることが多いので安物というイメージを持たれがちですが、そもそもがダイヤモンド並の輝きを持っているということがジルコン最大の魅力となります。ジルコンにも様々な色がある中で、特に人気なのはブルージルコン。ブルーダイヤモンドにも負けず劣らずなジュエリーです。石言葉は「平和」。
今回は新たな誕生石についてご紹介しました。
これでもまだ一部のみで、それぞれの石にはそれぞれの魅力と歴史がまだまだたくさんあります。本記事を期に、誕生石について調べてみてはいかがでしょうか?
営業時間 9:00~21:00(年中無休)