2021.07.15
パパラチアサファイアと聞いてピンとこない、という方は多いのではないでしょうか。
サファイアといえば深い青の輝きを持つものが一般的に想像されてる宝石ですが、サファイアにも様々な色があり、パパラチアサファイアはその中の一種になります。
スリランカを代表する宝石の一つで、水面に浮かぶ睡蓮の花(ロータスフラワー)の色をイメージするピンクとオレンジの中間色を持つものです。
サンスクリット語でパパラチアは「蓮の花」の意味でもあります。
今回はサファイアの名前を冠しながらも美しい赤系の輝きを放つパパラチアサファイアの魅力についてご紹介します。
パパラチアサファイアについてご紹介する前に、まずはルビーとサファイアの関係性について説明します。
実はルビーとサファイアは元は同じ石であることはご存知でしょうか。
全く色も輝きも違うこの2つは「コランダム」と呼ばれる同一の鉱物です。
具体的には赤い色はルビー、それ以外をサファイアと呼びます。
同じ鉱物でありながら、名前と見た目が異なる理由は、それぞれに含まれる不純物(元素)が異なるためです。
不純物(元素)が少なく純粋に近いものが無色透明で、そこに不純物(元素)が含まれることで様々な色を現します。
純粋なコランダムは無色透明なので、含まれる不純物(元素)による影響を強く受けるので、美しく発色するのです。
ルビーは、クロムが含まれることで赤色を発してルビーになり、サファイアは酸化鉄と酸化チタンを含むことで青色を発してサファイアになります。
ルビーとして認定されるには石の地色が赤や限りなく近いオレンジ系であることが前提条件となるため、少しでもこの基準がら外れたものはサファイアとして認定されるのです。
これがルビーの希少性を高めている原因とも言えるでしょう。
仮に石の色が赤色だったとしても、地色が赤系でなかった場合はルビーではなくサファイアとして認定されます。この判定が難しいとされているのは、ルビーとピンクサファイアです。ルビーはクロムを含むものを指すと先ほど説明しましたが、ピンクサファイアの中にもクロムを含むものがあるため、判定が難しいとされています。
これはプロの鑑定士でも非常に頭を悩ませるものなので、その石がルビーなのかサファイアなのか。
パパラチアサファイアとピンクサファイアは同系統の色を持つことから、パパラチアサファイアもある意味ではルビーに近いものとして見ることができるかもしれませんね。
パパラチアサファイアの色は、具体的には上でも説明しましたが、蓮の花の色であるピンクとオレンジの中間色と言われていますが、そもそもサファイアには国際基準のようなものがありません。そのため、国や鑑別機関によって判定基準が異なるのです。
ちなみにドイツでは、パパラチアは夕焼け色としています。
一口にパパラチアサファイアといえど、ピンク寄りからオレンジ寄りまで、幅広いのです。
自分の好みにあった色合いを探し、身につけることができるというのも魅力の一つでしょう。
ちなみに、色の違いで値段が大きく違ったりといったことはありません。
日本ではピンク系が濃いもの、アメリカやヨーロッパではオレンジ系が濃いものがパパラチアサファイアとされています。
また、ピンクが強すぎるとピンクサファイア、オレンジが強すぎるとオレンジサファイア、鮮やかさが低いとブラウンが強くなるのでブラウンサファイアにそれぞれなってしまうので、パパラチアサファイアはとても良い塩梅の上に成り立っている美しさであることがわかります。
ある意味ではルビー同様に定まった色範囲から出てしまうとパパラチアにはなることができないため、宝石のカット職人たちは原石の段階から腕によりをかけ、その美しさの表現に全身全霊で臨んでいます。
パパラチアサファイアは、愛を「言葉」と「行動」の両方で示す石です。
この石一つで、深く固い真摯な愛、一途な誠実さと覚悟、慈しみと優しさを現し、もたらします。
人を愛すること、想いを行動に起こすこと、それらを形にすることを学んで自分の力に変えていけるほどの力をパパラチアは授けてくれることでしょう。
また、パパラチアは恋愛以外には仕事やライフスタイルにも加護をもたらしてくれます。
自分のやりたかったこと、こうしたかったなどの理想にたどり着けるように活力を与えてくれるのもパパラチアのパワーなのです。
今回はパパラチアサファイアの魅力についてご紹介しました。
美しく鮮やかながらもやさしいカラーと情熱的な意味の込められたジュエリーなので、この機会にぜひパパラチアサファイアを知り、その世界を覗いてみてください。
営業時間 9:00~21:00(年中無休)